今の時代は声優の仕事の幅が広がっています。そのおかげで僕も、歌を歌ったり、イベントに出演したり、さまざまなことにチャレンジさせてもらっています。声優は俳優という大きな枠組みの中のひとつだと考えているので、今後も自分を型にはめずに、ミュージカルなどへチャレンジを続けていきたいです。
また一方で、小さなころから自分を育ててくれたのは声優という仕事です。だからこそ、声優の仕事はずっと続けていきたいですね。16歳のときに「遊☆戯☆王」のアニメシリーズで主役をさせてもらったのですが、その後の「遊☆戯☆王」シリーズの主役を演じた後輩とイベントで会ったときに「小学生のときに畠中さんが主役を演じていた『遊☆戯☆王』を見ていました!」と言われました。同じように小学生のときに「遊☆戯☆王」シリーズを見ていてくれた人が大人になり、現場スタッフになって、「学校で嫌なことがあっても、『遊☆戯☆王』が勇気を与えてくれました」と言われることもあります。子どもの感性が育っていく過程の中に「遊☆戯☆王」が存在していたことがとてもうれしく、声優の仕事をしていて良かったと思える瞬間です。
アニメの表現は、どんな世界観でも描くことができます。写実性に縛られないのが、アニメの良さであり、だからこそアニメの可能性はまだまだ広がっていくはず。今回のお仕事で冷凍食品の可能性がどんどん広がっていることを聞いてビックリしましたが、そこに至るまでには技術の進化だけでなく、たくさんの人の情熱があったからこそ、新しい可能性を切り開けたのだと思いました。
アニメもデジタル化が進んでいますが、そこに人の情熱が込められていなければ、人の心を動かすことはできません。これからも広がっていくアニメの世界に情熱を注いで、心を動かす作品に関わっていきたいと思います。