冷凍食品とは
- サムネイル
冷凍食品の条件は?
- 前処理している
新鮮な原料を選び、洗浄したうえで、魚で言えば頭、内蔵、骨などの食べられない部分を取り除いたり、三枚おろしや切り身にしたり、その切り身にパン粉などを付けて油で揚げるだけで魚フライができるように調理するなど、あらかじめ前処理をしています。
- 急速凍結している
食品の組織が損なわれて品質が変化しないように、非常に低い温度で急速凍結しています。
- 適切に包装している
汚れたり型くずれしたりするのを防ぐために、包装しています。包装には取扱方法、調理方法、使用上の注意や法律で決められている項目など、さまざまな情報が表示されています。
- -18℃以下で保管している
食品の温度(品温)を、生産・貯蔵・輸送・配送・販売の各段階を通じて、一貫して常に-18℃以下に保つように管理されています。
冷凍食品とチルド食品の違い
冷凍食品は生産から流通・消費の段階まで一貫して、-18℃以下の低温を保って取り扱われます。
一方、チルド食品は食品別に最適な温度帯が設定され、通常は0~+10℃の温度帯で流通しています。チルド食品の温度帯には、法的な規制はありません。
冷凍、パーシャル、チルド、フリーズドライ、氷温の違いは?
冷凍、パーシャル、チルド、氷温は、それぞれ温度管理が異なります。フリーズドライは、温度ではなく加工方法が異なります。
温度管理は、冷凍食品は-18℃以下の低温です。パーシャルは約-3℃と規定されていて、「半凍結・微凍結状態」です。氷温は、食品が凍る直前の温度を指します。凍る温度は食品によって異なりますが、0℃~-1.5℃までの温度帯を氷温と言います。チルドは約0℃です。
チルドもパーシャルも氷温も完全には凍っていないところが、冷凍食品と異なります。
フリーズドライは、製法の名称です。一度食品を凍らせて、凍ったまま真空にしていくと昇華という減少が起こり、水分だけがなくなっていきます。お湯をかけると食べられるインスタント食品にも使われている製法です。
冷凍食品と「そうざい半製品」「加工品」「惣菜品」の違い
冷凍して販売している製品の中には、「そうざい半製品」と表示されているものがあります。冷凍食品は必ず「冷凍食品」と表示され、保存方法は「-18℃以下」とされています。また、厚生労働省の「食品、添加物等の規格基準」で微生物に関する衛生基準が以下のように定められています。
- 無加熱摂取冷凍食品
細菌数(生菌数)100,000/g以下、大腸菌群 陰性
- 加熱後摂取冷凍食品(凍結前加熱)
細菌数(生菌数)100,000/g以下、大腸菌群 陰性
- 加熱後摂取冷凍食品(凍結前未加熱)
細菌数(生菌数)3,000,000/g以下、E.coli 陰性
一方、「そうざい半製品」には、国が定めた規格基準がありません。また、「そうざい」のように指導指針となる衛生規範も定められていません。
また、冷凍された状態でお店に届いた商品を、解凍して詰め直して販売するケースなどもあります。
例えば、シーフードミックスが冷凍食品としてお店に納品された後、お店がお鍋シーズンに合わせて「お鍋セット」として野菜なども混ぜ、お店でパッケージし直して販売しているケースなどがあります。このような商品は「冷凍食品」と表示することはできません。「加工品」や「惣菜品」などとして販売されています。
「そうざい半製品」「加工品」「惣菜品」のような「冷凍食品ではない冷凍品」は、冷凍食品より賞味期限が短くなっていたり、しっかり加熱が必要だったり、冷凍食品と調理法が異なるケースもあります。商品パッケージをよく確認し、調理してください。
冷凍食品とホームフリージングの違いは?
自宅の冷凍庫で凍らせて保存する「ホームフリージング」は便利ですが、冷凍食品とは大きく異なります。市販されている冷凍食品は、冷凍食品工場で-30℃~-40℃という低温で「急速凍結」します。しかし、家庭の冷凍室の温度は-18℃程度で、「緩慢凍結」になってしまいます。これが冷凍食品とホームフリージングの大きな違いです。
家庭の冷凍室内の温度は通常購入した冷凍食品を保存するには適していますが、食品を凍結するには不十分です。緩慢凍結になり、食品の細胞・組織が壊れ、解凍したときに元の品質に戻らなくなってしまうこともあります。なお、最近はホームフリージング用に-40℃程度の冷気で急速凍結する機能付きの冷凍庫も普及してきましたので、このタイプの機種を使えば緩慢凍結の欠点も緩和されます。
ホームフリージングの注意点
- ◎なるべく早く凍らせ、冷凍庫の開閉は素早く!
熱いものは冷ましてから金属の容器に入れ、食材を平らに入れ冷凍されるスピードをアップ。冷凍室の急速凍結機能があれば利用してください。
- ◎しっかり包む
乾燥や脂肪の酸化を防ぐため、ラップ、ホイル、密閉容器などを使って、できるだけ空気を遮断する。
- ◎衛生的に取り扱う
手や道具を事前によく洗い、微生物や異物などによる汚染を防ぐ。
- ◎早めに使い切る(凍らせた日付の記入)
緩慢凍結による組織の傷みや保存中の品温変化により品質低下が早く進む場合があるので、2~3週間を目安に。
ホームフリージングに向く食品と向かない食品は以下の通りです。
- ◎ホームフリージングに向くもの
・乾燥品や加熱処理をしたもの
・タレ、塩につけたもの
・スープやソース類
・パン、ごはん、もち、納豆 - ◎ホームフリージングに向かないもの
・生野菜(水分の多い葉物)
・組織が柔らかい魚介類など
・生卵やゆで卵
・豆腐やこんにゃく、寒天など
さらに詳しく日本冷凍食品協会ホームページで解説しています。
保存を目的に、家庭用冷蔵庫の冷凍室で食品を冷凍するホームフリージングにはいくつかの注意事項があります。
- ご利用規約
- │
- プライバシーポリシー
- │
- ソーシャルメディアポリシー
- │
- サイトマップ
Copyright © 冷食Online All Rights Reserved.