おしえて、冷凍先生! 君塚 道史 先生編 第2回 (2/3)

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ぼくたちの身の周りには冷凍だらけ!?

君塚先生   「フリージー君は “自然解凍” ができる冷凍食品を知っているかな?」

フリージー  「う~ん、聞いたことあるような、ないような・・・」

君塚先生   「自然解凍というのは電子レンジなどで熱を加えなくても、常温で解凍できておいしく食べられる仕組みのことだよ」

フリージー  「その自然解凍のおかず、ボクのお弁当にも入ってたかも!」

君塚先生   「とても便利だからね。自然解凍品は、ゆっくり解凍しても菌が繁殖しないよう徹底した衛生管理をする必要があるし、味付けにも特に工夫が必要なんだ」

フリージー  「何だかとても難しそう・・・」

君塚先生   「うん。開発するのはとっても難しいんだよ。でも、“お弁当にそのまま入れてもおいしい冷凍食品をつくりたい” という技術者の熱意があったから実現できたんだよ」

フリージー  「すごい。毎日食べているお弁当には、冷凍食品を開発しているみなさんの、技と強い想いが隠されていたんですね。僕もお母さんと一緒にお弁当作るのチャレンジしてみようかな」

君塚先生   「ぜひチャレンジしてみよう。上手に冷凍食品を使えば、火や包丁もあまり使わずにすむ。
それに冷凍食品は自然解凍以外にも、簡単な調理でみんなにおいしく食べてもらうための技術が詰め込まれているんだ。そのいい例がチャーハンだね」

フリージー  「チャーハン!? 以前、山形県の工場を見学しました!チャーハンを作るためだけに一から設計された、世界に一つだけの機械はとても印象的だったなぁ」

君塚先生   「フリージー君、工場見学したことあるの?羨ましいな。
実際に見たかもしれないけど、チャーハンはえびや肉が加熱しても固くならないよう、下ごしらえに工夫がされているから家庭で調理してもおいしい食感が楽しめるんだ」

フリージー  「そういえば、最近のチャーハンおいしいってお母さんも言ってました。
そんな理由があったんですね。お母さんにも教えてあげよう」

君塚先生   「他にも、いままで冷凍が難しかったマヨネーズや生クリームも、原料などの工夫で冷凍保存できるようになったんだよ」

フリージー  「冷凍のマヨネーズ!? 想像がつきません。」

君塚先生   「凍らせ方を工夫することで、日々新しい冷凍食品が増えているんだよ。
今の冷凍食品は本当にバラエティ豊かで、身の回りから冷凍食品でないものを探すほうが大変なくらいだ。もし冷凍食品がなかったら、スーパーのお惣菜も、ホテルのバイキングも、ファミリーレストランのメニューもほとんどがなくなってしまうかもね」

フリージー  「ファミリーレストランのメニューがなくなっちゃう!?僕の大好きなハンバーグもですか?」

君塚先生   「可能性は高いね。ハンバーグに使われる牛肉や豚肉は、日本のものだけではなくて、海外から運ばれたものも使われているんだ。だから冷凍技術がなければ今のように海外からお肉を運べなくなって、満足に食べられなくなるかもしれない」

フリージー  「冷凍ってそんなに大事なことなんですね」

君塚先生   「うん。裏を返せば、日本の食文化がこんなにも豊かなのは、冷凍の技術があってこそなんだよ」

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