

冷凍すると、保存期間が長くなる
フリージー 「ずっと思っていたことがあるのですが、どうして食べものを凍らせようなんて考えたんですか?」
鈴木先生 「フリージー君は、冷凍食品って何度くらいで作られているか、知っているかい?」
フリージー 「0度・・・、ウーン、マイナス5度くらいかな?」
鈴木先生 「もっと冷たいよ。冷凍食品は-18℃以下で作られているんだ。
だから家庭の冷蔵庫でも、冷凍室は-18℃以下になるよう作られているんだよ」

フリージー 「そんなに冷たいんですね。」
鈴木先生 「-18℃以下では、食べものの中の水分は凍ってしまう。油や脂肪分も固まってしまうんだ。これだけ冷やすと、食べものの変化がグッと遅くなるんだよ」
フリージー 「食べものの変化って?」
鈴木先生 「そう。部屋の温度で1日保存できるものは冷凍すれば10倍の10日。10日保存できるものは100日。1ヶ月保存できるものは、約1年まで賞味期限を伸ばすことができるんだ」
フリージー 「冷凍って、食べものを保存するための発明だったんですね!」
意外と古い、冷凍食品の歴史
フリージー 「先生、冷凍食品はいつ生まれたんですか?」
鈴木先生 「日本で最初に冷凍工場ができたのは、大正9年。いまから90年も前のことなんだ」
フリージー 「そんなに古くから冷凍の技術が活かされていたんですね!」

夢の冷凍食品は、なんと「すき焼き」
フリージー 「ところで先生、食べものはなんでも凍らせることができるんですか?」
鈴木先生 「凍りにくいものもあるんだ。たとえば植物油。ごま油はマイナス20度でも凍らない。 しかも凍れば解決、というわけではないんだ」

フリージー 「どういう意味ですか?」
鈴木先生 「解凍した時、もとの状態にもどらなければ、凍らせる意味がないからね。凍ると味や食感が変化してしまう食べものもあるんだ」
フリージー 「どんな食べものですか?」
鈴木先生 「ゆで卵とかは難しい。凍らせて解凍すると、スカスカになって食感が悪くなることが多い」
フリージー 「凍らせるとおいしくないんですね?」
鈴木先生 「おいしさを保つのがとても難しい、ということだね。同じように豆腐やこんにゃくも、水分が凍ると他の成分がくっついてスカスカになってしまう。だから冷凍のすき焼きを作るのは、食品メーカーの夢なんだ」
フリージー 「へぇー!」
