おしえて、冷凍先生! 鈴木 徹 先生編 第1回 (3/3)

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最新の冷凍食品は、きっと「冷凍」とは気づかない

フリージー  「やっぱり先生は、なんでも凍らせられるんですね」

鈴木先生   「いろんな技術が取り入れられて、昔は冷凍できないと言われたものがどんどん冷凍されるようになっているよ。たとえばかまぼこ。かまぼこの冷凍保存が可能になって、お正月のかまぼこを暑い季節にたくさん作ることができるようになった」

フリージー  「きっと食べ比べても・・・」

鈴木先生   「違いはわからないだろうね。それくらい冷凍技術は進歩しているんだ。冷凍食品メーカーの人たちは「作りたての香りまで凍らせている」って言うけどホントウなんだよ。すぐに飛んでしまう香りだって凍らせることができる。家庭で調理するとき、その香りがよみがえるんだ」

フリージー  「すごいなあ、匂いも凍るんだ」

進化していく冷凍技術

フリージー  「先生、冷凍食品はまだまだ進化していくんですか?」

鈴木先生   「いま冷凍できないと言われているものが、どんどん凍らせられるようになるだろうね。たとえば“過冷却”という現象がある。これはね、0度になっても氷が発生しないという現象なんだ、これをうまく使うといい冷凍技術になるんだ」

フリージー  「?」

鈴木先生   「凍らないまま、どんどん温度を下げる。それがある方法で、一瞬にして凍ってしまうという技術だ」

フリージー  「一瞬で!?」

鈴木先生   「マイナスになっても凍らなかったものが、振動などの刺激を与えると瞬間的に凍る
この方法を使うと、表面から中まで一気に凍らせることができるんだよ。しかも氷の結晶がとても小さい。
だから食べものの風味や食感もそのまま保存できるんだ。ブロの作った味を、いつでも家庭で味わえるようになるだろうね」

フリージー  「毎日おいしいものが食べられるんですね!」

鈴木先生   「おまけに冷凍食品だと生ごみが出ないよね。まとめて作るから材料にも無駄がでない。調理も工場でほぼ済ませてあるから、家庭で電気代やガス代も助かるんだよ」

まだまだひろがる先生の研究

フリージー  「先生はいま、どんな研究をしているんですか?」

鈴木先生   「僕がいま興味を持っているのは、“生魚や貝類・生野菜”の冷凍だよ。それも自宅の冷蔵庫でどこまでできるのか、研究を続けているんだ」

フリージー  「家の冷蔵庫で研究しているんですか?」

鈴木先生   「意外なものが冷凍保存できるんだよ。生野菜でも小松菜やキャベツ、玉ねぎやトマトは、自宅の冷凍庫で凍らせて保存する方法がある」

フリージー  「生で、凍らせるんですか?」

鈴木先生   「凍らせ方、そして解凍の方法を工夫すると、家庭でもさまざまな食品が冷凍保存できると思って、研究しているんだ。冷凍の可能性は、まだまだ広がりそうだよ」

フリージー  「冷凍の可能性かぁ。とっても気になります!!」

つづく。

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