

【もっと教えて! 冷凍博士】
冷凍先生こと鈴木先生のお話で、食べ物を凍らせる理由が
だんだんわかってきたよ。(おさらいしたい人は第一回目へGO!)
でも、どうやって凍らせたらいいの? 美味しく凍らせる秘訣があるのかな?
先生に「冷凍のヒケツ」を訊いてみたよ。
鈴木先生 「フリージーくん、今度はなにが知りたいのかな?」
フリージー 「先生、今日は食べ物の美味しい凍らせ方を教えて下さい。」
鈴木先生 「凍らせる方法か。それなら、冷凍食品が実際にどうやって作られているのか? 考えてみるとわかりやすいかな。」
【市販の冷凍食品とホームフリージングの違い】
フリージー 「先生、冷凍食品とお家の冷蔵庫で凍らせるのは、なにが違うの?」
鈴木先生 「いちばんの違いは冷蔵庫の性能だね。工場では凍結装置(大きな冷凍庫)でお家の冷凍庫より冷たい温度で急速に凍らせられるんだ。だから美味しさもそのまま。
お家の冷凍庫ではなかなかそうはいかないよね。でも、お家の冷凍庫でも適切な凍らせ方を知っていれば、美味しく冷凍できるんだよ。」
フリージー 「適切な凍らせ方?」
鈴木先生 「このあいだ、冷凍は「食べ物の水分を凍らせること」というお話をしたよね。これはつまり、食べ物の中の水分が氷に変わることなんだ。」
フリージー 「はい、そうでしたね。」
鈴木先生 「そう。その時の凍らせ方で氷の状態が変わってくるんだ。 急いで凍らせると、氷の結晶は小さいまま。 だけどゆっくり凍らせると大きな結晶になる。 これが美味しさを変えてしまうんだな。」

フリージー 「氷が大きい? 小さい? 僕にはよくわかんないや。」
鈴木先生 「ここに冷凍食品の顕微鏡写真がある(※)。 この枠のようなものが食べ物の細胞膜だ。 細胞は大きくても50ミクロンほど。だけどゆっくり凍らせると、 氷の結晶はそれより大きくなって細胞膜を破ってしまうんだ。」

フリージー 「破れるとどうなるの?」
鈴木先生 「細胞膜が破れると、解凍した時に水分が流れだす。つまり食べ物がグチャグチャになって、美味しい成分が全部流れだしてしまうんだよ。」
フリージー 「想像しただけでも美味しくなさそうだなあ。」
鈴木先生 「そうだね。だから正しい冷凍とは、解凍した時に元に戻るように凍らせる、と言ってもいいんだ。それからもうひとつ・・・」
フリージー 「もうひとつ?」
鈴木先生 「冷凍食品でしてはいけないことがある。それは「再凍結」だ。」
フリージー 「再凍結?」

