工場の方のおはなし。
見学のあと、
工場で働いているみなさんに話をきいたよ。
- フリージー
- 「どうして大江町に工場があるんですか?」
- 工場の人
- 「ここはかつて缶詰工場だった場所。それが冷凍食品の工場になったんだ。
山形は日本でも有数のお米の産地だし、農産物も豊富。
山から流れる水もきれいだし、冷凍食品作りには理想的な場所なんだ。」
- フリージー
- 「冷凍食品工場にとって、冬が寒い地域というのはいいことなんですか?」
- 工場の人
- 「食材の品質管理にはいいことだよ。
寒い時期は傷みも少ないしね。
それにできあがった冷凍食品は、出荷されるまでマイナス23℃の倉庫に保存されているんだ。
寒い地域だと冷蔵にかかる電力を減らせるから、CO2排出量も減らすことができるんだよ。」
- フリージー
- 「工場はどれくらいの広さなんですか?」
- 工場の人
- 「東京ドームの1.8倍の広さ。
従業員の数は約500名。
フリージー君が見た「あおり炒めの焼豚炒飯(やきぶたチャーハン)」は、1日に81,600食分が作られているんだ。」
- 工場の人
- 「そんなライン(流れ作業)が8つもあるんだよ。
でもフリージー君、気がついたかな?
この工場のゴミ置き場はとっても小さかったよね。お米は精米したものを使っているし、野菜も肉もカット済みのものを仕入れているので、工場から出るゴミはほんのわずかしかないんだ。
工場で使った水も、浄水施設できちんときれいにしてから、川へ流しているんだよ。
工場のまわりの自然を守るためにね。」
- フリージー
- 「冷凍食品をつくるために気を付けていることを教えてください。」
- 工場の人
- 「まず安全でなくちゃいけない。
入るとき厳しくチェックしたように、工場内にはなにも持ち込んではいけないことになっているんだ。作業服にはポケットがひとつもなかったでしょう?
携帯電話もお財布も、紙一枚でも全部ロッカーにしまう。食べ物に入ったら大変だからね。」
- 工場の人
- 「それから口ーラーかけ。一日に何十回も口ーラーをかけているんだよ。
もうひとつ、工場で働いている人は、ちょっとでも体調が悪いと感じたら、すぐ病院へ行くことになっているんだよ。
安全のためには体調管理も仕事のうちなんだ。」
- フリージー
- 「工場は1日中動いているんですか?」
- 工場の人
- 「いいえ、毎日8時から夜10時まで動かして、夜中は掃除の時間だよ。
料理を作ったら調理器具を洗うよね。
工場も同じ。」
- 工場の人
- 「夜、機械が止まると専門のスタッフが全部分解してきれいに掃除するんだ。
朝になるとピカピカの状態で、また冷凍食品を作れるようにね。」
- フリージー
- 「見学するまで、冷凍食品工場って冷凍庫のような場所だと思っていました。」
- 工場の人
- 「よく言われるけれど、冷たい場所は限られているんだ。炒飯を炒める時などは蒸気が大量に出るので、空調をしっかりしないといけない。夏は暑いよ。
お家のキッチンとおんなじだね。
でも冷凍するフリーザーはマイナス35℃だし、冷凍倉庫はマイナス23℃。普通の服装では1分もいられないよ。冷凍の状態を保つことで、おいしさを管理しているんだよ。」
- フリージー
- 「冷凍食品のスゴイところを教えてください。」
- 工場の人
- 「プロの技を機械で再現した味が、いつも同じ味で食べられること。
今回見学した「あおり炒めの焼豚炒飯(やきぶたチャーハン)」でいうと、家では炒飯(チャーハン)を美味しく炒められるほど高温に鍋を温められないし、炒飯(チャーハン)専用の炊飯器(すいはんき)もないよね。
それが電子レンジやフライパン(鍋)だけで誰でも簡単に作れる。
しかも調理の時間もかからないし、生ゴミも減らせる。
フリージー君、冷凍食品がスゴイのは、作りたての味をそのまま家で食べられることなんだよ。味だけじゃない、香りまで凍らせてあるんだ。」
- フリージー
- 「話を聞いていると、だんだんお腹が空いてきました(笑)
いつでもどこでも簡単においしく食べられる、それが冷凍食品なんですね。
そのための技術や工夫をいっぱい見させてもらいました。ありがとうございました!」
追伸:工場のみなさんへ
名物のおそば、ごちそうさまでした!おいしかったです。
見学をおえて。
最新の設備、そしてそこで働く人たち。
見学の途中で何度も思ったことだけど、このふたつがあってはじめておいしくて安全な冷凍食品が食べられるんだなぁと感じました。冷たい冷凍食品だけど、働く人たちのハートはとっても熱い。見学したときは真冬だったけど、なんだか暖かい気分になったボクでした。
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