れんこんを冷凍保存・解凍する方法|おいしさと栄養を保つコツとおすすめレシピ

日本冷凍食品協会広報部編集チーム

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れんこんは、きんぴらや炒め物、煮物など幅広い料理に活用できますが、使い切れずに余ってしまうこともあるのではないでしょうか。そんなときは、正しい方法で冷凍すれば、おいしさや栄養を保ったまま長期保存が可能です。今回は、れんこんを冷凍・解凍する方法や、冷凍れんこんを活用したおすすめレシピを紹介します。

れんこんを長く保存したい!「市販の冷凍食品」と自宅で冷凍する「ホームフリージング」はどっちがおすすめ?

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れんこんを長く保存したいとき、「自宅で冷凍保存する方法」(ホームフリージング)と「市販の冷凍食品を活用する方法」のどちらが良いのでしょうか。

自宅での冷凍は、使う料理に合わせて好きな厚さや形にカットできるのがメリットです。まとめ買いしたれんこんを無駄なく使い切れる上、価格も市販の冷凍食品より割安になる傾向があります。

一方、市販の冷凍れんこんは収穫後に素早く加工して急速冷凍されているため、栄養価や風味が損なわれにくく、家庭での下処理なしでそのまま使える手軽さが魅力です。市販の冷凍食品を使うメリットについては、記事の後半で詳しく解説します。

自宅でれんこんを冷凍する方法と注意点

れんこんれんこんをカットしている画像

ここでは、自宅でれんこんを冷凍保存する方法や解凍方法、知っておきたい注意点を紹介します。

れんこんの冷凍方法

自宅でれんこんを冷凍する際は、なるべく新鮮なうちに使用する料理に合わせて切り方を変えるのがポイントです。ここでは、縦割り・輪切りにして冷凍、すりおろして冷凍の2つの冷凍方法を紹介します。

縦割り・輪切りにして冷凍

調理方法が決まっていない場合はアレンジしやすい「縦割り」、天ぷらやきんぴらなど特定の料理に使いたいときは「輪切り」にしておくと便利です。以下、冷凍の手順を紹介します。

  1. れんこんの皮をむき、縦2等分または輪切りにカットする
  2. 水2カップに対して酢小さじ1程度を加えた酢水にさらす(白さを保ち、アクを抜くため)
  3. キッチンペーパーで水けを拭き取る
  4. 冷凍用保存袋に入れて冷凍する(縦切りの場合はラップで包んでから冷凍用保存袋へ)

すりおろして冷凍

れんこんもちや、つくねに使う場合は、すりおろして冷凍する方法がおすすめです。

  1. れんこんの皮をむいてすりおろし、1回分ずつ大さじ1を目安にラップで包む
  2. 冷凍用保存袋に入れて冷凍する

れんこんの解凍方法

れんこんを解凍する際は、料理に合わせて方法を変えることで、本来の食感やうま味をしっかり残せます。

シャキシャキとした食感を楽しみたいときは、冷蔵庫での自然解凍がおすすめです。サラダやピクルスなど、れんこんの歯ごたえを活かした料理にぴったりです。

一方、煮物や炒め物、汁物などに使う場合は、解凍せずにそのまま加熱調理することで、れんこんのうま味を逃さずに調理できます。

ホームフリージングの注意点

れんこんを自宅で冷凍する際は、まず手や調理器具をよく洗い、微生物や異物の混入を防ぐことが大切です。

冷凍庫の開閉は素早く行い、2〜3週間を目安に使い切りましょう。自宅で冷凍すると、食品がゆっくり凍る緩慢凍結(かんまんとうけつ)によって組織が傷んだり、保存中の温度変化によって品質が早く低下したりすることがあります。

また、解凍したれんこんを調理する際は、加熱しすぎないよう注意が必要です。れんこんに含まれるビタミンCは熱に弱いため、茹でる場合は2〜3分程度の短時間で火を通すと、栄養価を損なわず、食感も保ちやすくなります。

市販の冷凍食品のれんこんを使うメリットとは

根菜ミックスの画像

市販の冷凍れんこんは、下処理不要でそのまま使える手軽さが魅力です。ここでは、自宅で冷凍する場合と比較して、冷凍食品のれんこんを使うメリットを4つ紹介します。

メリット1|品質が安定している

市販の冷凍れんこんは、非常に低い温度で急速冷凍しているため、食品の組織が損なわれず、栄養やおいしさが保たれているのが特徴です。

多くの家庭用の冷凍庫は-18℃程度に保たれており、購入した冷凍食品の保存には適していますが、食品を凍らせるには不十分です。ゆっくり凍る緩慢凍結によって細胞や組織が壊れ、冷凍前の品質に戻らなくなってしまうことがあります。

メリット2|調理が手軽で時短になる

市販の冷凍れんこんは、皮むきやカット、アク抜きなどの下処理が不要で、袋から出して必要な分だけすぐに使えます。調理の手間が省けることで時短になり、忙しい日やあと一品欲しいときにも重宝します。

メリット3|保存期間が長い

市販の冷凍れんこんは急速冷凍によって品質が安定しており、自宅で冷凍したれんこんに比べて保存期間が長くなります。急いで使い切る必要がなく、必要なときに必要な分だけ使えます。

メリット4|年間を通じて「旬」のれんこんを食べられる

市販の冷凍食品には、一般的に収穫量が多く価格も安定している旬の時期のれんこんが使われています。れんこんの旬は11月〜3月ごろですが、市販の冷凍食品のれんこんを使えば、季節を問わず旬のおいしさを楽しめます。

冷凍食品のれんこんレシピ3選

ここでは、れんこんと他の野菜をあわせて楽しめる便利な「冷凍和野菜ミックス」を使ったレシピを紹介します。

和風ミネストローネスープ

冷凍和野菜とミックスビーンズを使った「和風ミネストローネスープ」は、具だくさんで食物繊維とたんぱく質がしっかり摂れる一品です。野菜をカットする手間がなく、忙しい朝でも手軽に調理できます。

材料(4人分)

  • 冷凍和野菜ミックス300g
  • ベーコン3枚
  • トマト缶(カット)1缶
  • ミックスビーンズ50g
  • コンソメ5g
  • 塩、こしょう適量
  • 粉チーズ適宜

作り方

  1. 鍋に油を熱し、凍ったままの冷凍和野菜ミックスと小さく切ったベーコンを炒める

  2. トマト缶を開け入れて炒め、水250~300mlとミックスビーンズ、コンソメを加えて約10分煮る

  3. 塩、こしょうで味をととのえる

  4. 皿に盛りつけ、お好みで粉チーズをかける

豚肉と和野菜の韓国風ピリ辛煮

豚肉と和野菜の韓国風ピリ辛煮」は冷凍和野菜ミックスと豚こま肉をコチュジャンベースの調味料で甘辛く煮込んだ、ごはんが進む韓国風の一品です。冷凍野菜ミックスは凍ったまま調理できるので時短調理に最適です。

材料(2~3人分)

  • 冷凍和野菜ミックス200g
  • 豚こま肉250g
  • 酒、みりん、コチュジャン各大さじ1
  • しょうゆ大さじ2
  • 砂糖、ごま油各大さじ1/2

作り方

  1. ファスナー付き保存袋に豚肉と全ての調味料を入れ、よく揉み込む

  2. 冷凍庫で冷凍する

  3. 解凍した豚肉を、フライパンに油(分量外)を引いて熱す

  4. 豚肉の色が変わるまで炒める

  5. 凍ったままの冷凍和野菜ミックスと水1/2カップを加える

  6. 水分が飛ぶまで煮詰めて完成

和野菜のぎゅうぎゅう焼き

和野菜のぎゅうぎゅう焼き」は見た目が華やかで、パーティ料理におすすめのレシピです。冷凍和野菜ミックスときのこ、肉類をオーブンの天板に敷き詰め、塩、こしょうとオイルをかけるレシピです。

材料(6人分)

  • 冷凍和野菜ミックス2袋(600g)
  • 鶏もも肉2枚(大きめのひと口大に切る)
  • ソーセージ5本(2等分カット)
  • ミニトマト5個(2等分カット)
  • マッシュルーム1パック(2等分カット)
  • にんにく1個(一片ごとに分ける)
  • 適量
  • 粗挽き黒こしょう適量
  • ローズマリー3~4枝
  • オリーブオイル適量

作り方

  1. 和野菜ミックスを600Wの電子レンジで3分加熱する

  2. 余分な水分を捨て、全体に軽くオリーブオイルを絡める

  3. 天板にオーブンシートを敷いて、和野菜・カットした肉・野菜・にんにくを敷き詰める

  4. 塩、こしょうをふり、オリーブオイルをたっぷりと全面に回しかけ、ローズマリーの枝をちぎって鶏肉の上に置く

  5. 180℃に予熱したオーブンで40分焼く

まとめ

れんこんは、適切な方法で冷凍することで、栄養やおいしさをキープしたまま保存できます。自宅で冷凍する場合は、2〜3週間を目安に使い切りましょう。より長く保存したい場合は、市販の冷凍れんこんを活用するのがおすすめです。冷凍食品なら、季節を問わず旬のおいしさが楽しめ、下処理不要で手軽に調理できます。冷凍食品を使ったレシピも参考に、時短でさまざまなアレンジを試してくださいね。

この記事を書いた人

日本冷凍食品協会広報部編集チーム

冷凍食品の魅力を伝える普及活動をしています。

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