食品ロスという言葉をニュースやSNSで見聞きし、自分にも何かできることはないかと感じている方は多いのではないでしょうか。冷蔵庫の中の野菜を使いきれずに傷ませてしまったり、気づけば賞味期限が切れていたりと、食品を無駄にしてしまう場面は誰にでもあると思います。冷凍食品は生鮮食品と比較すると、賞味期限が長く必要な分だけ使えるため、食品ロスを減らす工夫として取り入れやすい存在です。
今回は、食品ロスの現状や家庭で実践できる工夫、冷凍食品を活用するメリットについて解説します。
日本の食品ロスの現状

日本の食品ロス量は、年間464万トン(2023年度)で、世界中で飢餓に苦しむ人々への世界の食料支援量約370万トンの約1.3倍にあたります。食品という大切な資源を有効に活用し、食品ロスを減らしていくことは、環境負荷を軽減する観点からも重要です。
食品ロスのうち事業系の食品ロスは231万トンで、2030年度までに2000年度比で半減させるという従来の目標を、2022年度の時点で8年前倒しで達成しました。一方で家庭系の食品ロスは233万トンについては、2000年度比で半減させる目標(216万トン)の達成に向けて、あと20万トンの削減が必要とされています。
このように、事業者側の取り組みが着実に進む一方で、家庭からの食品ロスについては、まだ削減の余地があります。一人ひとりが日々の暮らしの中でできることを見つけ、少しずつ実践していくことが求められています。特別な準備をしなくても、意識を少し変えるだけで取り組める工夫はたくさんあります。
食品ロスを減らすことは、限りある食料資源を大切にするだけでなく、廃棄にかかるコストや環境への負荷を減らすことにもつながります。家庭から出る食品ロスには、食べきれずに捨ててしまう料理や、使い忘れて傷んでしまった野菜などが多く含まれています。
食品ロスを減らすために個人ができること

ここでは、家庭で今日からすぐに実践できる、食品ロスを減らすための具体的な工夫を4つ紹介します。
①買い物前に在庫を確認し、必要な量だけ購入する
買い物に出かける前に、冷蔵庫や収納庫の中身を確認しておくと、すでにある食材を重複して購入したり、必要以上に買いすぎたりすることを防げます。
スーパーでは、陳列棚の手前に置かれた消費期限の近い商品から選ぶ「てまえどり」を意識してみましょう。てまえどりを実践することで、店側の廃棄削減にもつながります。
まとめ買いや特売の魅力に惑わされず、使い切れる量だけを購入することを心がけましょう。日々の買い物を見直す小さな積み重ねが、家計の負担軽減にもつながります。
②食材を適切に保存し、使い切る
冷蔵庫の中は、消費期限や賞味期限の近いものを手前に置くようにすると、うっかり使い忘れてしまうことを防げます。すぐに食べきれない食材は、冷凍保存も活用しましょう。保存容器や保存袋を上手に使い分けることも、食材を長持ちさせる上で役立ちます。
また、食べられる部分まで捨ててしまう「過剰除去」にも注意が必要です。野菜の葉や皮なども活用できるレシピを知っておくと、食材を余すことなく使い切りやすくなります。
③食べきれる量だけ調理・注文する
家庭では、食べきれる分量だけを調理することを意識してみましょう。作りすぎてしまった料理は、ホームフリージングやリメイクレシピでアレンジして食べきる工夫がおすすめです。
外食をする際は、ハーフサイズや小盛りメニューを活用するなど、食べられる量だけを注文することも大切なポイントです。少量ずつ調理する習慣をつけることで、余らせてしまう心配も少なくなります。
④外食での食べ残しは持ち帰る
外食で料理が残ってしまったときは、お店の説明をよく聞いた上で、持ち帰りができないか検討してみましょう。
農林水産省・環境省などは、食べ残しを持ち帰る取り組みを「mottECO(モッテコ)」という名前で普及しています。まずは注文するときに量を確認し、食べられる分だけ注文しつつ、食べきれなかった場合は、持ち帰り可能か店舗に相談するようにしましょう。
家庭での余剰食品はフードバンクに寄付する
家庭で食べきれない未開封の食品がある場合は、賞味期限が切れる前に知人へおすそわけしたり、フードバンクへ寄付したりする方法も役立ちます。この取り組みはフードドライブとも呼ばれています。
地域のフードバンクやフードドライブの窓口をあらかじめ把握しておくと、いざというときにスムーズに活用できます。身近な取り組みから始めることが、食品ロス削減の第一歩になります。
食品ロス削減に役立つ冷凍食品のメリット!

実は、冷凍食品も食品ロスの削減に大きく役立ちます。ここでは、食品ロスの観点から冷凍食品を活用するメリットを紹介します。
長く、おいしく使える
作りたてのおいしさを保ったまま保存できる冷凍食品、実は食品ロスの削減につながっているのです。
冷凍食品は急速凍結を行うことで、食品中にできる氷の結晶を小さくし、食品の組織へのダメージを抑えています。
また、-18℃以下の低温で保存することで、食品の酸化や劣化、微生物の増殖を抑えることができます。そのため、生鮮食品に比べて長期保存しやすくなり、期限切れによる廃棄のリスクを低く抑えられます。
買いすぎ防止につながる
冷凍食品をストックしておくと、生鮮食品は必要な分だけ購入するという使い分けができ、食品を無駄にするリスクを減らせます。
消費者庁も、家庭での食品ロス削減の基本として「使う分、食べられる量だけ買う」ことをすすめています。冷凍食品と組み合わせることで、より計画的な買い物がしやすくなります。必要な分だけ使えるので、食材を余らせてしまう心配も少なくなります。
必要な量だけ使える
冷凍の食材や加工食品は長期保存ができるため、必要なときに必要な分だけ使えます。この特徴が、家庭での期限切れによる廃棄を減らすことにつながります。
小分けになっている冷凍食品なら、少しだけ使いたいというシーンにも対応できます。食材を無駄なく使い切りたいときにも便利です。使いたい分だけ取り出せるため、日々の料理にも取り入れやすい点が魅力です。
まとめ
食品ロスを減らすためには、買い物や保存、調理の仕方を少し見直すだけでも大きな一歩になります。在庫を確認してから買い物に出かけるなど、日々の暮らしを見直してみてみませんか。
賞味期限が長く必要な分だけ使える冷凍食品は、食品ロス削減の心強い味方です。日本冷凍食品協会では、冷凍食品を使ったレシピを数多く紹介しています。今日からできる小さな工夫を積み重ねて、食品ロスのない暮らしを目指しましょう。
この記事を書いた人
日本冷凍食品協会 編集チーム
冷凍食品の魅力を発信しています。