

1品目「本格中華炒め」


材料(2人前)
約分
- 冷凍からあげ100g
- 冷凍コーン100g
- 冷凍ブロッコリー150g
- 塩小さじ1/3
- コショウ適量
- 水溶き片栗粉小さじ1
- ごま油小さじ1
浜内先生 まず、最初に料理の基本である「焼く」「炒める」の技法を使った料理を作りましょう。強い熱で食材を調理するのは、料理の基本中の基本。
これを覚えれば一気にレパートリーが広がります。また、調理の中では「蒸し焼き」にすることもありますが、「蒸す」の技法に関しては、3回目のレッスンで詳しくお教えします。
今回はその予習だと思ってチャレンジしてください。一品目は「本格中華炒め」です。
たのえさん いきなり本格、ですか…
浜内先生 本格といっても、難しいわけではありません。
炒め物で大切なのは、味付けなんです。だから冷凍からあげのようにあらかじめ味がついたものを使えば、誰でも本格的な中華の味を出せるんですよ。
たのえさん 冷凍食品にそんな使い方があるなんて、知りませんでした。
浜内先生 今日は中華風ですから、冷蔵庫にネギやショウガがあれば加えるとさらにおいしくなります。
また、イタリア風に作りたければニンニクとショウガを加える。工夫次第でどんどんとレパートリーを増やすことができます。
たのえさん それなら味にも飽きがきませんね。
浜内先生 もし、 塩味をつける場合は食材の1%と覚えてください。
一人前が100グラムだったとしたら塩は1グラム。これで味付けもばっちりです。
たのえさん なるほど!
浜内先生 それから、冷凍食品を炒めるのは中火がいいです。炒め物は強火のイメージがありますけど、中火でも火の通りが早いし、味の染み具合もいい。それにムラも避けられるんです。それでは調理にはいっていきますよ。
ではまず、からあげをチンしましょう。

たのえさん それは得意です(笑)。1分でいいんですか?
浜内先生 調理材料ですからね。解凍したら半分に切ってフライパンに。中火ですよ。そこに冷凍ブロッコリーと冷凍コーンを加えて蓋をします。
たのえさん 先生、ブロッコリーとコーンは解凍しないままでいいんですか?
浜内先生 そう。レンジで解凍すると水分が出ますよね、あれは大切なうま味なんです。そのうま味を逃さないために、蓋をして密閉状態にしたまま加熱をするんです。これが蒸し焼きです。食材のうま味をもういちど食材に戻してあげるイメージですね。

たのえさん 蒸すときの調味料はいつ入れるんですか?
浜内先生 私は出汁調味料は使いません。素材のうま味を利用するんですよ。たとえばこのブロッコリーに入っているグルタミン酸はとてもおいしい。このうま味をさらにおいしくするのが、チキンのイノシン酸。冷凍食品のからあげの場合、他の味付けもされてるので、この二つがあれば調味科を使わなくても深い味わいが出せるんです。あとは彩りを加えるといいわね。
たのえさん 混ぜないんですか?
浜内先生 炒め物というと興奮したみたいにガチャガチャ混ぜる人がいるけど、そんな必要はないの。味と熱が均等にまわるよう、たまに混ぜるだけで十分。
たのえさん 味は、どのタイミングでつけるんですか?
浜内先生 そろそろですね。軽く火が通って、味が染みやすくなった頃を見計らって塩コショウします。塩の量は食材の1%だから、冷凍食品のパッケージを見て補います。

たのえさん いい香り。おいしそうですね。
浜内先生 味付けをしているうちに炒める音が静かになったでしょ。これはまだ中まで火が通っていない証拠。もう少し蓋をして温めましょう。

たのえさん 蓋をしていても、炒めているんですか?
浜内先生 十分炒められています。蓋を最初から開けっ放しにしていると、せっかくのおいしい成分が飛んでしまいます。食材の中からおいしさをプラスする汁を引き出すのが、野菜炒めのコツなんですよ。 さて、そろそろいいかしら。
たのえさん できあがりですか?
浜内先生 このままでもいいけれど、トウモロコシがパラパラして食べにくいから、水溶き片栗粉を加えます。素材と素材をくっつけるようにして、食べやすくするんです。

たのえさん 水溶き片栗粉はスプーン1杯ですか?
浜内先生 素材をくっつけるだけならこれで十分。さあ、できあがりです。
たのえさん すごい、できた!
