里芋はねっとりとした独特の食感が魅力で、煮物以外にもさまざまな料理に使える根菜です。ただ、まとめて買っても使いきれなくて困ってしまうこともあるのではないでしょうか。里芋をおいしく食べきるには、下処理して冷凍するのがおすすめです。
今回は、里芋を無駄なく使い切るための冷凍方法や、さっと作れる時短レシピを紹介します。
里芋は冷凍できる?

里芋は冷凍保存できます。
また、里芋を冷凍するのには多くのメリットがあります。
常温保存よりも長く保存できる
里芋は温暖な地域で栽培されるため、常温で保存するのが基本です。しかし、常温保存は室温によってコンディションが大きく変わるため、里芋を長く保存するのは意外と難しいとされています。
購入後すぐに下処理して冷凍すれば、2~3週間程度保存できるため、無理なく使い切ることができます。
食感・風味の劣化を防げる
適切に冷凍保存すれば、里芋の食感や風味を残したまま保存できます。
里芋は冷蔵庫の温度帯では保管に向きませんが、冷凍することで食感や風味は大きく変わらないのが特徴です。むしろ、冷凍の方が味が染みこみやすくなるなど、調理上のメリットも大きくなります。
料理の時短につながる
里芋の冷凍保存は、調理の手間を省くことにもつながります。
里芋の冷凍方法

冷凍する手間や風味を考えると、市販の冷凍里芋を購入して使うのが便利です。
市販品は-30℃~-40℃の低い温度帯で急速冷凍されており、細胞の破壊を最小限に抑えているため、解凍後も風味や食感が保たれやすい特徴があります。
一方で、ホームフリージングもいくつかのポイントを意識することで、品質低下を抑えることが可能です。ここでは、里芋をホームフリージングするときの手順とポイントを解説します。
1.里芋の泥を落として、水けを拭く
まずは、里芋についた泥を丁寧に洗い落とします。表面にある毛に逆らって洗うのがコツです。
水分が残ったまま冷凍すると、劣化が早くなったり、里芋同士がくっついて扱いにくくなったりします。洗い終わった里芋は、しっかり水分を拭き取っておきましょう。
<ポイント>
手や道具・器具をよく洗いましょう。衛生面に気を付けることで、微生物、異物などの汚染を防げます。
2.ラップで里芋を包み、ジッパー付き保存袋に入れて冷凍庫に保存する
水分を拭き取った里芋は、1個ずつラップで包んでからジッパー付きの保存袋に入れ、密封した状態で冷凍します。
中に空気が残っていると菌が増えたり、酸化したりしやすいので、できるだけ空気を抜いて閉じましょう。その後、冷凍庫に入れて保存します。
<ポイント>
冷凍室の温度調節を最も冷える状態にセットして凍結しましょう。急速凍結機能があればそれを活用してください。
冷凍里芋の調理方法

冷凍した里芋は、凍ったまま調理するのがおすすめです。
一度中まで解凍すると、解けた水と一緒に里芋の旨味成分も流出してしまいます。里芋本来の香りや食感、粘り気なども失われてしまい、味が落ちてしまうので注意が必要です。
特に、みそ汁や煮物などに使いたいときは、解凍せず他の食材と一緒にそのまま調理しながら解凍すると良いでしょう。この場合は、皮をむいて下ゆでしてから冷凍したり、1回分を小分けで冷凍したりしておくと便利です。
冷凍里芋を使った時短レシピ
適切に冷凍した里芋は、さまざまな料理にアレンジできます。ここでは、冷凍里芋を使った時短でおすすめのレシピを解説します。
里芋の煮っころがし
里芋を使った料理の基本である「里芋の煮っころがし」は、里芋の食感や香りがダイレクトに味わえる一品です。シンプルでやさしい味わいを楽しんでください。
材料(2人分)
- 冷凍里芋10個(250g)
- だし汁カップ1
- 酒、砂糖、しょうゆ、みりん各大さじ1と1/2
- ゆずの皮(せん切り)少量
作り方
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鍋にだし汁と調味料をすべて入れて熱し、冷凍里芋を加える
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落としぶたをして強火で7~8分程度煮た後、フタを外して鍋を揺らしながら汁けが飛ぶまで煮詰める
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2を器に盛り付け、ゆずの皮をのせる
里芋の炊き込みご飯
材料を炊飯器に入れてスイッチを押すだけで作れる「里芋の炊き込みご飯」は、忙しい日でも手軽に作れるボリューム満点のレシピです。手順が簡単なので、料理に不慣れな方や忙しい方でも手軽に作れる一品です。
材料(2合分)
- 冷凍里芋10個(240~250g)
- 米2合
- 油揚げ1枚
- 薄口しょうゆ、酒各大さじ2
作り方
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油揚げは横半分に切り、さらに1cm幅でカットする
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冷凍里芋は、凍ったまま塩(分量外)をふたつまみ振りかけ、まな板の上で転がしながらまぶす
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炊飯器にといだ米、薄口しょうゆ、酒を入れ、2合の目盛りまで水を入れる
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油揚げと里芋を乗せて炊飯する
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炊き上がったら、里芋を切るようにしながら混ぜる
里芋とほうれん草の黒ごま和え
緑鮮やかなほうれん草と、風味豊かなごまを合わせた「里芋とほうれん草の黒ごま和え」です。ほうれん草も冷凍のものを使っています。時短で作れて、彩りも豊かに仕上がる優秀レシピです。
材料(2人分)
- 冷凍里芋10個(250g)
- 冷凍ほうれん草60g
- 黒すりごま大さじ3
- 砂糖大さじ1
- しょうゆ小さじ1
作り方
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冷凍里芋は電子レンジ加熱して竹串が中心まで通る程度に解凍し、ほうれん草は袋の表示に従って解凍する
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ボウルに黒すりごまと調味料を入れて混ぜ、水けを切った里芋とほうれん草を加えて和える
マッシュ里芋とくるみのカリとろサラダから揚げ添え
マッシュしてねっとりとした食感にした里芋と、くるみの食感がマッチした「マッシュ里芋とくるみのカリとろサラダから揚げ添え」です。パーティーシーンでも重宝するおしゃれなレシピで、里芋をいつもと違った味わいで楽しめます。
材料(2人分)
- 冷凍里芋70g
- 冷凍枝豆(さやを除いて)10g
- ハム1/2枚
- くるみ8g
- マヨネーズ大さじ1
- 塩少々
- クラッカー2枚
- 冷凍から揚げ2個
作り方
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冷凍里芋は鍋に凍ったまま入れ、かぶる程度の水を入れて強火で10分程度ゆでる
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竹串が通る程度まで火が通ったら、ザルにあげて水けを切り、熱いうちに粗くマッシュする
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冷凍枝豆を袋の表示に従って解凍する
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くるみは粗くきざみ、ハムは10mm角にカットする
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マッシュした里芋に塩、マヨネーズ、3、4を加えて混ぜる
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5を器に盛り付け、クラッカーと電子レンジで加熱したから揚げを添える
里芋とトマトとツナの洋風煮
トマトの酸味とツナの旨みが里芋にしみた「里芋とトマトとツナの洋風煮」もおすすめです。和食に使うイメージが強い里芋ですが、洋風の味付けもおすすめです。
材料(2~3人分)
- 冷凍里芋10個
- トマト(中)1個
- ツナ水煮缶1缶
- にんにく(みじん切り)1個
- 玉ねぎ(薄切り)1/2個
- 水300ml
- 固形スープの素1個
- ローリエ1枚
- 砂糖小さじ1程度
作り方
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鍋にオリーブオイル(分量外)を入れて熱し、玉ねぎとにんにくを炒める
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火が通ったら、凍ったままの里芋、ざく切りにしたトマト、ツナ缶を汁ごと入れ、水も加えて煮込む
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沸騰してきたら固形スープの素、ローリエを入れてさらに5分程度煮る
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砂糖を加えてひと混ぜし、器に盛り付ける
里芋のクロスティーニ風
「里芋のクロスティーニ風」は、里芋をベースにさまざまな食材をトッピングして楽しむレシピです。「クロスティーニ」とは、キメの粗いパンを使ったイタリア料理で、トーストに野菜やペースト、チーズなどを乗せて食べます。おもてなしにもぴったりの一品です。
材料(10個分)
- 冷凍里芋10個
- とろけるスライスチーズ2枚
- 大葉(せん切り)2枚
〈A〉
- マヨネーズ、のりの佃煮各大さじ2
〈B〉
- マヨネーズ、しらす各大さじ2
作り方
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里芋は竹串が通る程度、やや硬めにゆでてざるにあげる
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ゆでた里芋は半分に切り、平らな方を上にしてアルミ箔に並べる
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<A>を混ぜたもの、<B>を混ぜたものをそれぞれ里芋の上にのせ、10個ずつ作る
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小さく切ったスライスチーズをのせ、焦げ目がつくまでトースターで焼く
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焼き上がったら、しらすマヨの上に大葉を散らす
里芋のサラダ
里芋をまるごと使った「里芋のサラダ」は、里芋の風味にベーコンの塩気がよく合う一品です。ベビーリーフやパセリをトッピングすることで、より華やかに仕上がります。
材料(2人分)
- 冷凍里芋150g
- ベーコン(細切り)1枚(15g)
- 粉チーズ小さじ2
- 粒入りマスタード小さじ1
- しょうゆ、マヨネーズ各小さじ1/2
- サラダ油大さじ1
- 塩、こしょう各少々
- ベビーリーフ少量
- パセリ(みじん切り)少量
作り方
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冷凍里芋は袋の表示通りに解凍しておく
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ベーコンをカリカリになるまで弱火で炒める
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粉チーズ、マスタード、調味料をボウルに入れて混ぜ、里芋を熱いうちに入れて和える
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器にベビーリーフをしき、味付けした里芋を盛り付ける
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ベーコンとパセリを散らして仕上げる
まとめ
里芋は適切に冷凍すれば、ホームフリージングでも2~3週間程度保管することができます。
また、市販の冷凍里芋を使えば、皮むきやぬめり取りも済んでいるので調理の手間を省くことができます。
里芋を使ったレシピも、和食から洋食まで幅広くあります。食卓を彩る食材のひとつとして、ぜひ里芋を使ってみてください。
この記事を書いた人
日本冷凍食品協会 編集チーム
冷凍食品の魅力を伝える普及活動をしています。