冷凍野菜を解凍すると、水っぽくなったり食感が損なわれたりすることがあります。これは、解凍方法が適切でないことが主な原因です。実は、冷凍野菜には「種類」や「調理法」に合わせた解凍のコツがあり、それを知るだけでおいしさが格段にアップします。
今回は、炒める・ゆでる・電子レンジなどの調理法別、さらに野菜の種類別に、失敗しない冷凍野菜の解凍テクニックを詳しく解説します。
冷凍野菜を解凍するときの基本ポイント

冷凍野菜は、ブランチングという加熱処理がされているので、通常の調理の70~80%火が通った状態になっています。このため、調理する際に長時間加熱すると、水っぽくなったり、食感が柔らかくなりすぎたりします。
冷凍野菜をおいしく活用するためには、適切な解凍方法を守ることが大切です。ここでは、解凍時に押さえておくべき2つの重要なポイントについて解説します。
パッケージに記載している解凍方法に従う
市販の冷凍野菜を解凍する際は、まずパッケージの裏面に記載されている解凍方法を必ず確認しましょう。冷凍野菜は袋のまま電子レンジ加熱できないものや、自然解凍に適さないものなど、商品によって扱いが異なります。
例えば、裏面が銀色のアルミ蒸着フィルムを使用した袋は、電子レンジで加熱すると火花が散ったり発火したりする危険性があります。また「自然解凍品」という表示がない冷凍野菜は、必ず加熱調理が必要です。
適切でない方法で解凍すると、食感や風味が損なわれるだけでなく、やけどや衛生面のリスクが生じる可能性があります。
冷凍食品の解凍に関するルールやNG行動は、以下の記事で詳しく解説しています。
そのまま加熱調理する
冷凍野菜は、凍ったまま加熱調理するのが最もおすすめです。この方法なら解凍の手間が省けるだけでなく、加熱によって余分な水分を飛ばせるため、水っぽくならずにおいしく仕上がります。
ただし、調理時には2つのポイントがあります。1つ目は、十分に熱したフライパンや沸騰したお湯に入れるようにしましょう。温度の低い状態で調理すると、野菜の食感が悪くなる原因になります。
2つ目は、加熱しすぎないことです。加熱時間が長すぎると、野菜から水分が出て水っぽくなってしまいます。スープに使う場合は仕上げの段階で加えたり、お浸しにする場合は短時間で火を通したりしましょう。
【調理方法別】冷凍野菜の解凍のコツ

冷凍野菜をおいしく仕上げるには、調理方法に応じた適切な解凍の仕方があります。ここでは、炒める・ゆでる・電子レンジの3つの方法別に解凍のコツを解説します。
炒める
フライパンで炒める場合は、十分に熱したフライパンに凍ったままの冷凍野菜を投入すると、炒めながら自然に解凍できます。生鮮野菜と異なり、市販の冷凍野菜は下処理済みなので塩を振る必要はありません。
おいしく仕上げるポイントは、冷凍野菜がしっかり解凍されて熱くなってから調味料を加えることです。冷凍野菜が固まっている場合は、先に電子レンジで軽く解凍してからほぐすと調理しやすくなります。
特にブロッコリーやアスパラガスは、油を使わずに熱したフライパンで乾煎りする方法がおすすめです。水分が飛んでシャキッとした歯ごたえに仕上がります。冷凍野菜の大きさによっては火が通りにくい場合もありますので、野菜が大きい場合は、電子レンジで20~30秒程度、軽く温めてから乾煎りしても良いでしょう。
ゆでる
鍋でゆでる際は、沸騰したお湯に凍ったままの冷凍野菜を入れます。フタをせずに再沸騰したら、すぐにザルにあげて水を切りましょう。前述したように、冷凍野菜はブランチング済みなので、調理するときはあまり長くゆですぎないようにすることがポイントです。
冷凍のままゆでる方法に適しているのは、枝豆などの豆類、オクラ、ブロッコリーといった野菜です。
一方、煮物にする根菜類は、最初から調味料の入った水と一緒に凍ったままの冷凍根菜類を入れて煮込みます。冷凍の根菜類もブランチング済みなので、下茹での必要がありません。最初から調味料と一緒に煮込むことで、火が通りやすくなった根菜に味がしっかりと染み込みます。
電子レンジ
電子レンジでの加熱時間は野菜の分量によって異なり、ラップの有無なども商品ごとに違いがあります。そのため、必ずパッケージに記載されている案内に従って調理しましょう。
表示通りに加熱しても十分に温まらない場合は、10秒程度ずつ様子を見ながら追加で加熱してみてください。
なお、これにはいくつかの原因が考えられ、電子レンジ内での置く場所による加熱ムラ、電子レンジの機種や使用年数、食材に含まれる水分量のばらつきなどが考えられます。
【種類別】冷凍野菜の解凍のコツ

家庭でよく使う野菜は、それぞれに適した解凍方法があります。ここでは、定番野菜の種類別に解凍のコツと調理例を詳しく解説します。
かぼちゃ
冷凍かぼちゃは、凍った状態で煮物や揚げ物、蒸し物、電子レンジなどで加熱解凍します。
<おすすめの調理例>
▼冷凍かぼちゃのレシピはこちら
ナス
冷凍の揚げナスは、カットして油であげているので、調理の幅が広がり、とても便利です。
<おすすめの調理例>
▼冷凍ナスのレシピ
オクラ
冷凍オクラは、凍ったままの状態でも調理可能で、ぬめりを感じにくいため、みじん切りが簡単にできるというメリットもあります。
<おすすめの調理例>
かつおぶしで和えたり、グリーンサラダのトッピングにしたりと、茹でたオクラと同じように活用できます。
スープに加える際は、凍ったまま鍋に入れて火を止め、余熱で解凍する方法が便利です。オクラにめんつゆを加えて冷凍しておけば、流水や常温解凍するだけで味が染み込んだ和え物が作れます。
▼冷凍オクラのレシピ
きゅうり
冷凍きゅうりは、自然解凍でもシャキシャキとした食感が残ります。
<おすすめの調理例>
食感が保たれるため、酢の物やサラダのトッピングなどに使用できます。
ブロッコリー
冷凍ブロッコリーのベストな解凍方法は、フライパンでから煎りにする方法です。
以下のコラムで紹介していますので、参考にしてみてください。
<おすすめの調理例>
冷凍ブロッコリーは解凍してそのまま和え物にしたり、凍ったまま炒め物や主食に加えたりと、幅広く活用できます。
▼冷凍ブロッコリーのレシピ
冷凍野菜の解凍でよくある失敗と対処法
冷凍野菜の解凍で水っぽくなったり食感が悪くなったりする失敗は珍しくありません。その原因は「ドリップ」と呼ばれる食品から水分が出てきてしまう現象です。
この現象により食感が損なわれやすく、風味が抜けてしまう場合もあります。
ドリップの対処法
基本的にはパッケージの表記通りに調理することがおいしく食べていただける方法ですが、加熱調理する場合、前述の通り凍ったままの状態で高温調理するのが最適です。特にブロッコリーやアスパラは乾煎りすると水っぽくならずに調理できます。
解凍前に霜が付いている場合は、キッチンペーパーで水分を除いてから調理することをおすすめします。
まとめ
冷凍野菜を上手に解凍するには、野菜の種類に応じた適切な方法を選ぶことが大切です。凍ったまま調理する、半解凍で加熱するなど、少しの工夫で食感や風味を保つことができます。正しい解凍のコツを身に付けて、冷凍野菜をもっと手軽でおいしく活用しましょう。
この記事を書いた人
日本冷凍食品協会 編集チーム
冷凍食品の魅力を伝える普及活動をしています。