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知って納得!冷凍食品「保存」にまつわる豆知識

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お弁当のおかず、主食やランチなど、日々私たちの生活シーンで広く活躍している冷凍食品。そんな冷凍食品を語るうえで欠かせない「保存」にまつわる豆知識をご紹介!
また普段の冷凍食品の「保存」に関する疑問もまとめました。長期保存ができる冷凍食品をいつでも安心して美味しく食べるために、知れば納得の正しい「保存」に関する知識をレクチャーします。

冷凍食品の歴史を知ろう!

知っていますか?今や私たちの食卓に欠かせない食品凍結の始まりを

いつでも新鮮なお刺身が食べられるのは冷凍技術のおかげ! 冷凍食品というと、みなさんは何を想像しますか?お弁当用のから揚げや夕食のおかずとしても大人気のギョウザやシュウマイ、ひとりランチに活躍するチャーハンや鍋焼きうどんなど、今はその種類も様々。こうした調理食品を思い出すことが多いのではないでしょうか。 しかし、海に囲まれた日本での食品凍結の始まりは、魚からでした。食品凍結の長い歴史を紐解くと、その始まりは実に約100年前まで遡ります。1920年に現ニチレイ(当時の葛原商会)が北海道森町に造った冷蔵庫がその始まりと言われ、日に10トンの魚を凍結させることが可能に。とれたての新鮮な魚をすぐに凍結して保存し、流通させることができるようになったおかげで、水揚げから何十日か経っても美味しい魚を食べることができるようになったのです。今では、まぐろにみられるように世界各地で冷凍された魚介類が輸入され、日本全国で食することができます。 ニチレイフーズの森工場には、「日本冷凍食品事業発祥之地」の記念碑が立てられています。そんな冷凍食品工場の内部を見ることができるのを知っていますか?日本冷凍食品協会のホームページでは工場見学のできる全国の冷凍食品工場をご案内しています。普段はなかなか見ることができない製造機械や作業を間近に見ることができるので、ぜひお子さんやご友人を誘って出かけてみてください。なお、見学には事前予約が必要です。各工場で条件が異なるので、それぞれの工場にお問い合わせください。

冷凍=保存の技術、ということをご存知ですか?今や様々な生鮮食品を全国どこでも食べることができるのはこの冷凍による保存技術の進歩あってこそ。そんな食品の凍結技術のはじまりについてご紹介!

知ってる?冷凍食品の始まりは、日本も海外も「冷凍いちご」だった!

日本ではいつでもいちごが食べられるようにと発売 今回は、冷凍食品の始まりにまつわるお話を。以前こちらのサイトでもご紹介した通り、日本最古の市販用冷凍食品は、1931年の「イチゴシャーベー」だったと言われています。 いちごシャーベー 材料(2~3人分) 約10分 冷凍いちご150g 牛乳カップ1/2 砂糖大さじ2 レモン(飾り用)適宜 作り方 凍ったままのいちご、牛乳、砂糖をジューサーミキサーに入れて撹拌し、密閉容器などに入れて冷凍庫で凍らせる。 1時間に1回程度かき混ぜて、好みの硬さになったら出来上がり。好みでレモンを添える。 大好きないちごをいつでも食べられるように、という気持ちから、冷凍のいちご加工品ができたというのは興味深いお話です。 一方、海外での冷凍食品の始祖も、実はいちごだったそう。こちらは、20世紀初頭にアメリカはコロラド州で、ジャムを作るためにいちごを冷凍したのが始まりなのだとか。場所は違えど、どちらも一年中いちごが食べられるようにとの理由から作られたなんて、香り高く甘酸っぱい旬のいちごが、世界中でいかに愛されていたかがわかるエピソードですね! 今回は、そんな冷凍食品の歴史へのオマージュを込めて、冷凍果実を使ったジャムレシピをご紹介。冷凍いちごよりも手に入りやすい、冷凍ミックスベリーを使ってみました。朝食に、おやつの時間にと、役立ててみてくださいね。 濃厚なミックスベリーの香りを閉じ込めたベリージャム 材料(1瓶分) 冷凍ミックスベリー200g 砂糖50g レモン汁小さじ1 作り方 凍った冷凍ミックスベリーを小鍋に入れ、ふたをして弱火で15分ほど煮る。ふたを開け、アクをすくいながら、さらに20分ほど煮る。砂糖とレモン汁を入れてかき混ぜる。 POINT ジャムは焦げないよう、木べらなどで時々かき混ぜながら煮詰める。

「旬のものを一年中食べられるように」という理由がポイント。冷凍食品の始まりにまつわる話をご紹介します。

冷凍食品の始まり「イチゴシャーベー」をつくってみた

牛乳と冷凍イチゴでつくる素朴でやさしい味わい 冷凍食品の始まりは、どんなものだったか知っていますか? 現代では、冷食というとうどんや揚げ物など、調理品を連想しますが、なんと日本で最初の市販冷凍食品は、いちごを凍結した「イチゴシャーベー」なるものだったのです。 今からさかのぼること85年、それは1931年のことでした。当時の戸畑冷蔵(現:日本水産)の開発者が、イチゴをつぶして砂糖と牛乳をかけて食べるイチゴミルクが大好きで、それを旬にかかわらずいつでも食べられるようにしたいとの願いから作ってみたのがきっかけ。その後、時間をかけて徐々にいろいろな食品が冷凍され売り出されるようになったということです。 今回はそのイチゴシャーベーを再現。残念ながら当時の詳細なレシピは今ではどこにもないのですが、「冷食のススメ」編集部が確認したいくつかの資料から得た情報を元に「こんな感じかな?」と現代版イチゴシャーベーを作ってみました! ムダなものを入れずに作るシンプルさが新鮮!イチゴシャーベー 材料(2~3人分) 冷凍イチゴ150g 牛乳100ml 砂糖大さじ2 飾り用レモンあれば少量 作り方 ジューサーミキサーにすべてを入れて撹拌し、タッパーなどに入れて冷凍庫で凍らせる。1時間に一回程度かき混ぜて、好みの硬さになったら出来上がり。 POINT 1時間ごとに冷凍庫から出して、スプーンなどでかき混ぜる。

日本で最初の市販冷凍食品「イチゴシャーベー」。なぜ「イチゴシャーベー」だったのか、その秘密に迫ります!更に、実際「イチゴシャーベー」をアレンジ版として再現しました。レシピを掲載しているので、ぜひ挑戦して、その味を楽しんでみてくださいね。

長期保存ができる冷凍食品だからこそ
いつでも美味しく食べるためのポイントを抑えましょう!

知っていますか? 家庭の冷凍庫の役割

おうちの冷凍庫のお仕事は、「食品をいちから凍らせる」のではなく、「冷凍の食品を保存する」こと 家庭の冷凍庫の役割について、考えたことはありますか? 正解は、購入してきた冷凍食品やアイスなどを「保存する」ための場所。あくまでも、食べるまでの一時置き場というのが、冷凍庫の位置付けなのです。 しかし、時々こんな勘違いをしている人も。例えば、「買ってきた生や常温の食べ物を家の冷凍庫で凍らせれば劣化しない」、「一度解凍した食物も、もう一度冷凍庫に入れて置けば、冷凍しっぱなしのものと同様に長持ちする」…などなど。でも、それは大きな間違い! 市販の冷凍食品は、鮮度のいいうちに工場で急速凍結してあるため、食品の新鮮さが長続きします。しかし、家庭用の冷凍庫には同等の急速凍結能力はないため、ホームフリージングした食品は市販の冷凍食品のように長持ちしません。また、市販の冷凍食品でも家庭で冷凍させたものも、一度解凍したものは再び冷凍庫にしまわず、すぐに食べるか処分することが鉄則です。 以上を守って、安全な冷凍食品ライフを心がけて。

家庭の冷凍庫の役割について、例えば、「食品をいちから凍らせる」場所と思ってはいませんか?実はそれ、大きな間違いなんです。そんな冷凍庫の役割について、詳しくレクチャーします!

自分の家の冷凍庫内が、何℃になっているか知っていますか?

一般的な家庭用は-18℃くらい。開閉ですぐに上がってしまうので要注意 冷凍食品を保存しておく冷凍庫、意外と知られていないのがその温度です。0℃以下ならば水や食物は凍った状態をキープできるから、-5~10℃くらいかな? そんな風に考える方もいるかもしれませんが、冷凍食品の保存温度の世界基準は実は-18℃以下。それに合わせて、冷凍庫の温度も-18℃前後となっているものが一般的です。 ちなみに、温度調節ができる冷凍庫は、そこから前後2~3℃は上げ下げができるようになっており、冷蔵庫は0~10℃になるように設定されているものが多いよう。 家庭用冷凍庫・冷蔵庫は、開閉が多い分、温度が上がりやすく、中に入れてある食品もその変化を受けやすいので、冷凍食品と言えどもなるべく早めに調理して食べるのがおすすめです。

意外と知られていない冷凍庫内の温度。でも、冷凍食品のパッケージにある保存方法の項目に、温度表記があるのをご存知ですか?冷凍食品を正しく保存をする上で必見です!

冷蔵庫と違う! 冷凍庫はぎっしり詰めた方が効率的って知ってた?

冷凍庫はスキマを埋めて電気代節約 冷蔵庫や冷凍庫は、使い方によって保冷力や電気代が大きく変わってきます。例えば、冷蔵庫は庫内に詰めすぎると冷気がまんべんなく行き渡らないため、少しゆとりを持って食品を入れるといいと言われています。 では、冷凍庫の場合はどうでしょうか? 実はこちらは逆。すき間なく食品を詰め込んだ方がいいと言われています。これはなぜかというと、凍った食品自体が保冷材の働きをして、お互いを冷やし合うからなのです。こうすることで冷凍庫を開けたときの温度上昇を防ぐことができ、結果的に電気代の節約にもつながります。 ですから、もし冷凍庫の中にすき間があったら、お店などでもらった保冷剤などで埋めてもいいですし、小分けにした氷などを詰めてぴったりすき間を作らないのがいいのです。とはいえ、取り出す時間がかからないように、日頃の庫内整理も必要ですね。

冷凍庫は、凍った食品自体が保冷剤の働きをして、お互いを冷やし合うため、ぎっしり詰めた方が効率的。冷凍庫のスキマ埋めテクを教えます!

解けた冷凍食品はナマモノと同じ!暑くなる時季は冷凍食品の扱いに特に注意を

暑い季節のお買い物には、内側にアルミフィルムが貼られた保冷バッグを! いよいよ6月。気温も湿度もぐっと高まる時季がやってきました。 お弁当や日々の食卓に欠かせない冷凍食品は、常に冷凍庫にストックしておきたいもの。週末などにまとめ買いしている人も多いですよね。 そんなスーパーへの買い出しのときに気をつけたいのが、「冷凍食品をなるべく解かさないようにする」こと。冷凍食品は、解凍してしまえば生の食品と同じ。再び冷凍庫で凍らせるのはNG、すぐに食べなくてはなりません。 そこで、夏場のお買い物に欠かせないのが保冷バッグです。あらかじめ自宅の冷凍庫にある保冷剤をいくつか入れていき、購入を済ませたら手早くバッグの中へ。なるべく早く帰宅し、すぐ冷凍庫に入れましょう。特にクリームコロッケなど中がやわらかいものは、解凍されると加熱したときに破裂しやすくなるので、解けないように気を付けて。 温度に注意して持ち帰り、夏場も冷凍食品を安心して活用してくださいね。

解けた冷凍食品はナマモノと同じって知っていましたか?冷凍食品を解かさないで持ち帰る注意点をまとめました。気温の高くなる夏場はもちろん、冬場も暖房の効いた車内や室内で解かさないよう、温度に注意して持ち帰り、冷凍食品をおいしく食べてくださいね。

冷凍食品「保存」に関する、よくある疑問を解消!

買い置きした冷凍野菜は、どれくらいで食べ切るべき?

未開封のものでも、2~3カ月程度を目安に食べ切ろう いつか食べるから…と、古い冷凍食品を冷凍庫にいつまでも入れっぱなしにしているというご家庭はありませんか?しかし、冷凍食品は無期限においしく食べられるわけではなく、生鮮食品と同じで賞味期限というものがあるんです。 その期限は長いもので1年以上のものもありますが、ご家庭の冷凍庫で保存する場合、一般的には2~3カ月程度が目安です。特に冷凍野菜など、開封すると水分が抜けたり、酸化して鮮度が落ちやすいので早目に食べ切りましょう。 ちなみに、一度解凍したものをもう一度冷凍しても、元の賞味期限が継続するわけではなく、解凍してしまったものは、生と同じ。すぐに調理して、使い切りましょう。 買い置きしておくと便利な冷凍野菜、正しい知識を持っておいしく食べることをオススメします! 人気商品の、アレンジしやすいほうれん草(左)と、様々なカラフル野菜が入った洋野菜ミックス(右)。

冷凍してあるからといって、無期限においしく食べられるというわけではありません。では、買い置きした冷凍野菜は一般的にどれくらいの期間ならおいしく食べられるのか、その疑問に迫ります!

冷凍庫に入れておくとわいてくる霜、その正体は!?

開けたり閉めたりすると霜がつきやすいから要注意! 冷凍食品の袋を開けると、中に霜がついていたことはありませんか? その原因は、食品の中の水分が温度変化によって気化し、それが再び凍って固まったもの。 そうならないようにするため、気を付けたいのは二点。まずは温度変化の影響を受けにくいよう、冷凍庫の扉はあまり長時間開けないこと。そしてもう一点は、冷凍庫の中の食品をすき間なく詰めておくことで、外気の影響を受けにくくすること。 食品の中の水分が抜けるとおいしさも半減してしまうので、霜ができる前に早めに食べてしまうことがおすすめです。

冷凍食品の袋を開けると、中に霜が…。なぜ霜がつくのか、霜がついているとどうなるのか、この霜って大丈夫?そんな疑問にお答えします!更に、霜をつきにくくする保存のポイントも伝授!

冷凍シュウマイとチルドシュウマイ、どう違う?

冷凍シュウマイは長持ち&小分けに食べられる 一見何の変哲もないシュウマイ。左右の違いは何なのか、分かりますか?実はこれ、右が冷凍、左がチルド(冷蔵)のものなんです。 チルドというのは、0~+10℃の温度帯で保存・流通する食品のこと。こちらでもおいしさは保てますが、冷凍と違って一度開封すると食べ切ることを前提とされているので、開けどきはよく考えたほうがベター。冷凍食品は、冷凍することそのものが長く保存できる秘訣なので、口に入るときまでできたての品質を保つことができます。 冷凍食品は食べたい分だけ加熱して、残りはジッパー付きビニール袋に入れて再度冷凍庫で保存OK。おかずが足りないときや、小腹が空いたときのために、1パック買ってあると安心です。

冷凍シュウマイとチルドシュウマイ、その違いをご存知ですか?それぞれのメリットを正しく知って、シーンに合わせて上手に活用しましょう!

10月18日は「冷凍食品の日」! でも、なんで10月18日なの??

冷凍(レイトウ)のトウ=10と冷凍食品の品質を守る-18℃を組み合わせて記念日に 10月18日は「冷凍食品の日」。これは冷凍(レイトウ)の「トウ」=10に、「冷凍食品の栄養価を保ち、品質を維持するための世界共通の温度」=マイナス18℃以下と決められていることを由来として、1986年に制定されたもの。 このマイナス18℃を基本として、家庭用冷凍庫や、スーパーマーケットのショーケースの温度が設定されています。 冷凍いちごから始まった冷凍食品ですが、今やそのバリエーションは年を追うごとに広がり、お弁当のおかずはもちろんのこと、普段の食卓のメイン料理として、またコンビニのレジ横メニューとしてなど、私たちの食生活を多方面から支えています。料理の手間を減らしてくれるだけでなく、栄養バランスが気になったときにはそれを補ってくれることも。 もっともっと冷凍食品を上手に活用して、毎日の食事を豊かに。ぜひ10月18日はお気に入りの冷凍食品でお祝いを!

毎年10月18日は「冷凍食品の日」ってご存知ですか?この日付を知っておけば、冷凍食品の保存の温度をばっちりマスターできます!ぜひ「冷凍食品の日」の由来を覚えてくださいね。

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